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2020年08月24日
「MRSメニューセンサス」を使ってみた!

 

「あなたは、買ってきたパンを焼いて食べる? 焼かずに食べる?」

 

 

 先日、会社でパンの話をしていて、こんな話になりました。 私は、最近の「生で食べる食パン」が好きだし、買ってきたパンをそのまま食べることが多いのですが、上司に聞くと、「私はどんなパンでも焼くよ」というので、焼いて食べる、という数字を弊社の「メニューセンサス」で調べてみることにしました。

 
●MRSメニューセンサスとは?

 1978年から40年近く継続していることでは業界唯一の“家庭の食卓メニュー調査”です。日本の食卓の時系列変化を、コーホート的視点で分析することができます。食品メーカー、食材メーカー、キッチンメーカー、宅食業、流通業、外食産業などにおいて、商品開発や中期経営計画作りに活用されています。

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朝食で食べられる【パン】の一番人気は?
 メニューセンサスでは、家庭で食べたもの、家庭で準備して持ち出したものが全てデータ化されています。パンのカテゴリーでは、食パンやバゲットなど買ってきたパンを自宅で再度焼くと「トースト」と分類しています。
 私は、焼かずにパンを食べることが多いので、この「トースト」の出現回数の多さに驚きました。詳しく調べてみると、食パン以外を焼いている人も結構いることがわかりました。

 

朝食での【パン】の平均出現回数Top5

※「トースト」=食パン・バゲット・ロールパンなど買ってきたパンを再度焼いたものなど。
 調理パンや菓子パン以外で、再度焼かずに食べたものは「パン」と分類。

 

焼いて食べているのはどんな人?
 多くの人が朝食で「トースト」を食べていることがわかりましたが、一体誰が食べているのでしょう。「最近は、焼かずにそのまま食べる食パンも登場し、そのままおいしく食べられる商品が多いのに、あえて焼く必要ある?」と思った私は、いったいどんな人が焼いて食べているのか気になって、まずは、年代別の傾向が見たいと思いました。 「トースト」の出現回数を調査世帯の主婦年代別にみてみると、焼いて食べている回数は、高年齢層になるほど多くなることが分かりました。

 

主婦年代別トーストの平均出現回数

※60代は1987年調査から、70代は2015年調査から対象となりました。

 

 そういえば件の上司も「そのまま食べるより、外はカリッと中はしっとりやわらかくなっておいしい」と言い、私とは意見が分かれました。これってどう解釈したらよいのだろう、と以下のような色々な疑問から想像を発散させます。

*高年齢層ほど、
 パンを焼きたい気持ちが強い?
 パンは焼くものという意識が何かをきっかけに形成された?
 焼いたほうがおいしいと思っている?
 焼く方が丁寧な食事だと考えている?
*若年齢層が、「パンを焼くのなんて面倒」と思っている?  などなど

 様々な方向性の仮説を話していたら「じゃあ、こんなパンやあんなパンがあったらいいかもね」 「こんな風に刺激をしたらいいのかも」という議論になりました。 それまで食べてきたパン食の経験からなのか、年代差なのか、こんな差が出るとデータの背景が気になります。仮説を膨らませてコンセプトアイデアにして、検証することで、新製品の開発方向性の抽出に役立ちそうです。

 

 ところで・・・朝食でパンを焼く頻度が低下している若年齢層の動きも気になりますよね?

 

若年層における朝食でのパン
 先ほどのグラフで、焼いて食べているのは高年齢の人だとわかりましたが、若い人は焼かないだけで、パン自体は高年齢層と同じような頻度で食べているのでしょうか。 焼いていないだけで、若い人たちも高年齢の人と同じくらい朝食で食べているならいいけど、パン自体の出現回数が低いとしたら、パン業界にとってはあまり良い話ではありません。

 

主婦年代別朝食の「パン」カテゴリーの平均出現回数

 

 パンのカテゴリーに当てはまるもので朝食での出現回数を見てみたら、若年齢層では、朝食での出現回数は伸びておらず、むしろ下げトレンドにあることがわかります。 一方で、目立つのは高年齢層、とくに60代の数字がぐんぐんと伸びていることで、この傾向を見ると、朝食のパンカテゴリーを牽引しているのは「高年齢層」だという見方もできます。 朝食にごはんを食べる人が減っていると言われて久しいですが、若い人ではパン食も減ってきている、という事実が見て取れます。 メニューセンサスのデータは、二人以上世帯の数字なのですが、若年齢層の朝食シーンには、どんな変化が起きているのでしょう。

*若年齢層では、
 一人暮らしでなくても、朝、パンもごはんも食べない人が増えている?
 もしかして、外で朝食をとっている? (外食や会社の席で?)
*ごはんでも、パンでもないものを食べている? シリアル?
*もしかすると、ごはんへの回帰が?
*朝食という食事機会自体が消えかかっている?

 と、周りでの議論は続きます。

 

 メニューセンサスでは、このほかに、「実食ベースでデータを加工する」、「2週間に1回でもそのメニューを食べた世帯の割合を調べる」など様々な視点から分析が可能です。 今回の結果を見ても、食べてない人を含まずに、食べた人だけでその割合を見る必要がありそうです。 Webサービス版は簡易分析バージョンですが、以上のような発見ができて、マーケティングの諸段階でのヒントを得ることができます。 Webサービス版で検索不可能なことでも、集計可能ですので、詳細は担当までご相談ください。

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●MRSメニューセンサス Webサービス版とは?

 専用ソフトのインストール不要、MRSメニューセンサスをインターネット環境で使用できるようにしたサービスです。
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この記事を書いた人
J.K
J.K

マーケティング・リサーチ・サービス社員、入社2年目